
ESETにインターネットバンキング保護機能があるというのは、以前から認識していましたが、「実際どういうものなの?」と気になったので使ってみました。参考になれば幸いです。
目次
インターネットバンキング保護機能とは?
公式サポートページの記載を見ると、機能概要としてはざっくり以下の様です。
- 既定のWebブラウザを「セキュアブラウザ」として起動することができる
- 「セキュアブラウザ」が起動した後は、普段通りのブラウザ利用方法でインターネットバンキング等にアクセスするだけで特別な操作は無し
- ブラウザのアドオン無効化、キーボード入力値の保護により、個人情報漏洩を防ぐ
- ESETに事前にWebサイトリストを登録しておき、通常のブラウザで指定のWebサイトを開いた場合に「セキュアブラウザ」で開き直すような設定が可能
通常のブラウザとは履歴やブックマークが共有されませんが、セキュアブラウザというだけあって開くたびにまっさらな状態に戻るのかと思っていましたが、セキュアブラウザ内の履歴等は残り続けるようです。
「銀行取引など機密情報を取り扱うWebサイトでのみご利用ください。」との記載もあるので、セキュアブラウザをセキュアに使うには利用者側のリテラシー込みで成り立つ仕組みになりそうです。
また、既定のWebブラウザーとしては、Mozila Firefox、Google Chrome、Microsoft Internet Explorerに対応しているようです。2020年12月26日現在でMicrosoft Edgeには未対応でした。
2021年5月13日現在、公式サポートページに「Microsoft Edge(Chromium 版)については、V14.0 以降より対応」とあるため、利用可能なようです。EdgeHTMLベースのMicrosoft Edgeは公式サポートも終了(2021年3月)しており、セキュリティアップデートにより自動でChromium版に置き換わっているはずですので、基本的には利用可能と捉えて問題ないでしょう。
Edgeのバージョン確認等の詳細はこちらのサイトをご参考。
なお、ESETの製品バージョンは「ヘルプとサポート」より以下の通り確認可能です。

インターネットバンキング保護を使ってみる
インターネットバンキング保護機能の起動
インターネットバンキング保護機能は「デスクトップのショートカット」or「ESETホーム画面」or「ESETツール画面」より起動可能です。



上記いずれかの手段を用いて「インターネットバンキング保護機能」を起動するとブラウザが立ち上がります。フチが黄緑色に囲われているのがセキュアブラウザの目印です。

私は普段既定のブラウザをGoogle Chromeとしているので、セキュアブラウザもGoogle Chromeで起動しました。

セキュアブラウザ操作
「ESETの保護されたブラウザーへようこそ」とありますが、それだけです。インターネットバンキング保護機能はイコール"セキュアブラウザ"なので、起動したら後はお好きなサイトへアクセスして下さいということになります。シンプルですが、セキュアブラウザとはそういうものなのです。
使い方は画面上部の「ヘルプ」を見てください。といった感じのようです。

「ブラウザを利用する間、裏ではESETがセキュアに保ちますのでご安心ください」という機能なので、実際にインターネットバンキングサイトにアクセスしても特殊な動きは見られませんでした。煩わしい操作がない上、普段使用しているブラウザと同じように扱えるため、使い勝手は悪くないと思います。


Webサイトリストを登録する
「Webサイトリスト」を登録しておくと、対象のWebサイトを訪問した際に自動でセキュアブラウザを起動するといった活用が可能です。設定はESETの左側メニュー「設定」→「詳細設定」へと進みます。

インターネットバンキング保護のメニューより保護されたWebサイトの「編集」をクリックします。

特に設定した覚えがないのにPayPalが登録されていました。

試しに「楽天銀行」を安全なブラウザ(セキュアブラウザ)で開くよう登録してみました。

通常のブラウザで楽天銀行のサイトを開いたところ、以下のメッセージが表示され、セキュアブラウザが起動しました。事前にWebサイトを登録しておくことで、うっかりミスを防げるのは素敵ですね。


ちなみに、Webサイトの登録ではサイトを開くたびにセキュアブラウザを用いるかどうかを都度選択できる「確認する」という選択肢がありますが、どうも私の環境では確認を挟むことなく標準ブラウザでそのまま開かれてしまいました。ブラウザのバージョン等の互換性があるのかもしれません。

まとめ
- インターネットバンキング保護とは「セキュアブラウザ」のことである
- 既定のブラウザをベースとしているため、普段使いのブラウザ操作で完結する
- ブラウザ利用の裏側でセキュアな状態を保つ機能なので、目に見える変化は特にない
ちょっとしたひと手間でインターネットバンキング利用を安全に使うための仕組みとして、非常にありがたい機能でした。手持ちのインターネットバンキングをサイトトップページ単位でESETに登録しておく使い方が良いのではないかと思います。
銀行との繋がりもWeb越しで気軽になりつつある時代ですから、リスクを減らす意味でもセキュアブラウザの利用はこれから必要になってくる機能の1つであると感じます。